コンダラ続編
嘘のような本当の話(マウイのお友達メールより)
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その日、私は父とスーパーに買い物に来ていた。
父はカートを押して私の後ろに付いてきていたが、自分の好物があるとその前で止まり、勝手にカートの中に入れていた。
私は私で、買うものがあると手に取って、父のカートを探しては、その中に入れていた。
スーパーを半周ほどした時、私の少し後ろにカートが見えた。
父は、好きな刺身の前で立ち止まっているらしい。
ひょいとカートの中をのぞくと、まだ家に在庫のあるピーマンが2袋も入っている。
そして、玉ねぎも。しかも、玉ねぎはよく見ると腐っているではないか。
これだから、下手にまかせられない。父の買ったものを一つ一つ取り出しては吟味した。
「こんな変なものばっかり買って。。大体玉ねぎなんか腐ってるじゃないの」
と言っていたら、側から、バツが悪そうに知らないおばさんが登場して、小さくなってカートを押して向こうに消えていった。
「はへ?」
私は自分のネギを片手に握ったまま、ボーゼンとその場に立ち尽くした。
刺身を物色している父の横には、ちゃんと我が家のカートがあるではないか。
あ、赤の他人の買い物にケチを付けてしまったア。しかも、カゴからいちいち何を買ったか取り出して、文句を言ってしまったア。本人が側にいたのにイ。
「変なもの」「腐ってる」という自分の言葉が、ガンガンといつまでも耳にこだましていた私であった。
しかし、どこのどなたかは存じませんが、よく怒らずにいてくれました。。。
この場を借りて、改めてお詫び申し上げまする。m(__)m
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