誕生日にあたり皆様からたくさんのお祝いのメッセージやプレゼントをいただき本当にうれしく思います。
誕生日は育ててくれた両親に感謝し、また家族、友達に感謝する日と思っています。
誕生日にあたりいつも「振り返り」をブログに書くこととしています。
今回は老親がもう少しで振り込め詐欺の迫真の演技にひっかかりそうになったことを書きます。
これは実際あった事件を両親の証言を基に再現したものです。
振込詐欺は被害者が被る金銭的なダメージもさることながら家族の信頼関係につけ込み心理的なダメージを与える許し難い犯罪です。
今から7年ほど前の田植えも済んでほっと一息ついた6月の出来事。
昼前、但馬の田舎に住んでいる両親(当時80代半ば)の元へ一本の電話が掛かってきました。
リーン、リーン・・・・ガチャ
老母 「はい、○○○です」
ニセ百合 「しくしく・・・」
老母 「もしもし誰・・・?百合ちゃんか?どうしたん?」
ニセ百合 「しくしく・・おばあちゃん・・・万引きした・・」
老母 「エーッ!!、直ぐにおじいちゃんと替わるからな」
老父 「どうしたんや!百合」
ニセ店長 「大阪松屋町(まっちゃまち)の大黒屋ちゅう人形店の店長やけど。お宅のお孫さんがな、当店の商品を万引きしたんですわ。話を聴こうとしたら急に駆けだして、その際展示している高価な人形を壊してしまいましたんや。まあできたら当店も警察沙汰にしたくないし・・・」
ニセ百合 「おじいちゃん!私警察にいきたくない(涙)」
老父 「わ、わかった。」
ニセ店長 「おじいちゃん、ほなこうしまひょ。弁償してくれたら表沙汰にしまへん。口座言いいますさかい直ぐにな84万7千円を振り込んでくんなはれ! えーな! ○○銀行 支店 普通 ××× それから電話番号は×××」
がちゃーん
端数を付けるところにまた迫真性があります。
百合は老親の孫に当たり、孫の親すなわち両親の長男(私の実兄)は当時神戸で警察官をしていました。その年の10月に彼女は結婚を予定していました。万引きの件が明るみになると縁談は破談となります。
警察官のこどもが万引きをし、発覚すれば長男(私の実兄)にも迷惑がかかると老父は短絡的に思い込み、内密で事を済まそうと考えたようです。
ニセ孫とニセ店長の芝居にすっかり信じ込んだ両親、弁償金を振り込もうと銀行へ行く途中、派出所があり、気乗りはしなかったもののこの件を相談したところ「振り込め詐欺」であることを警察官から告げられ、危機一髪で事なきを得ました。
それにしてもこんな大事な(?)話を息子達に相談せずに自分たちで解決しようとした背景には田舎で老親だけで暮らしていて日頃あまり連絡を取らずほったらかしにしていた私たち兄弟にも責任があり、猛省しました。
それ以降はまめに帰省し、親子の絆も強くし、いろんな詐欺に遭わなくなりました。
ちなみに老父は警察官に指摘された後、わざわざニセ人形店に電話を掛け、「百合の父親の名前を言ってください」と尋ねたそうです(笑)
もちろん詐欺グループは犯行を気づかれ即座に電話を切ったそうです。
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50歳を過ぎて竹内まりやが歌う「人生の扉」を聴くと心にじーんと沁みます
春がまた来るたび ひとつまた歳を重ね 目に映る景色も少しずつ変わるよ♪
中略
気が付けば五十路を越えた私がいる♪
まだまだ健康で頑張らねば♪