その昔、まだ国立大学が1期・2期と呼ばれていた時代。わざわざ南の島まで受験に出かけた母子。母は「観光よ♪」といいながら、一日目のテスト当日、ずっとホテル周辺だけをうろついていたらしい。
他の受験生がどんどんと帰ってくる夕暮れのホテル。自分の息子だけが戻ってこない。携帯電話なんてずっと後の時代..やきもきしていた母の前に現れた息子は、得意科目で大きな間違いを犯して、試験会場の高校から2時間歩いて帰ってきた。そしてひとこと「もう帰ろう!」
なんとかなだめて食事をとらせ、マッサージをしてやるとすぐに高いびきの息子。ホテルでは、あちこちの部屋の電気は遅くまで煌々と光っているのに..。
翌日、上機嫌で二日目の試験に出かけた息子。母は相も変わらずホテルのまわりをウロウロ..。その結果が、なんと無事合格して、35年たって大学院まで修了しようとしているこたつです。
最後まで諦めてはいけません。ここまできたらマイペースでいい。残されたチャンスに実力を出し切ろう!