掃除され窯詰めを待つウド(登り窯三部屋の内、最初の部屋を備前で はこう呼ぶ)
窯掃除は灰まみれ埃まみれになる。今年も休暇で帰省した次男坊がしてくれた。長男も次男も小 学生の頃から窯掃除や割木運びを手伝ってくれている。窯焚きも上手だ。 今回の割木運 びは佐用町在住の建築家しんちゃん氏と美大出陶芸家夫婦なおきくんとえみちゃんが手伝ってくれた。いつもは二~三回に分けて一人で取り入れるのだが、天候 の加減で一気に終わらせることにした。なにせ千束以上の割木だ。皆、たっぷり汗をかいた。彼らは窯焚きも手伝ってくれる。私の若い友人たちだ。
晴 れの続いた日に露天で干してあった割木を窯場に取り込む
登り窯の窯詰めは結構し んどい。今回は詰めるのは一番(二番目の部屋を備前ではこう呼ぶ)までだが、ケド(最後の部屋。筆者の窯は3部屋なので三番目の部屋と言うことになる)火 遊び(ケドと煙道の間にある小さな空間)まで詰めるとなると一週間はかかる。ちなみに棚板は一枚約8㎏、耐火煉瓦は一丁約3.7㎏。棚板は今回50枚弱だ が、窯詰めは終始中腰の作業である。徐々に効いてくるのだ。 とは言え、窯詰めは重要な作業だ。作品のフォルムに自然現象を結びつけるキューピッドみたいなもの だ。うまくいく場合もあればうまくいかない場合もある。それは人と人との結びつきと同じだ。ピッタリだと思ってたのがまるっきりダメだったり、どうかなぁ と思っていたのが意外に良かったり。奇跡のような偶然の焼き物ゆえ、窯詰めもまたスリリングな予測不能性に満ちているのだ。
ほぼ窯詰め終了のウ ド
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