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2016年08月14日(日) 
 今夜9:00から「村人は満州へ送られた ~“国策”71年目の真実~」NHKスペシャル。ぜひ、見なくては。

 国策はいかに遂行され、地方の山村から人々は、なぜ満州へ渡ることになったのか。 
 昭和20年8月、旧満州(中国東北部)。ソ連の侵攻で軍が撤退、取り残された人々は攻撃にさらされ、逃げ惑い、およそ8万人以上が犠牲となり、中国残留孤児など数々の悲劇を生んだ。それが、植民地の治安安定や軍への食糧供給を目的に27万の人々が満州に送り込まれた『満蒙開拓』、移民事業の結末だった。これまで「関係資料は破棄され、人々が渡った経緯は不明」とされていて、その詳細は知られてこなかった。だが、村人を送り出した、ある村長の記録や破棄されたはずの極秘文書が発見され、農村を中心に村人がどのように送りだされたのか、実態が明らかになってきた。(番組案内から)

・村人は満州へ送られた ~“国策”71年目の真実~ NHKスペシャル
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?ai…d=20160814

(以下 元の文章)
 きのうの集いで隣り合わせになったご婦人は、鴨緑江付近(北朝鮮側)で終戦を迎えた、という。当時小学1年生だったが、内地に引き上げるまでの惨めで緊迫した毎日を忘れられないそうだ。

 旧満州や朝鮮の在留邦人たちにとって、終戦の詔勅(玉音放送)が発せられた15日は、まさに、「戦争」が始まった日だった。無条件降伏を事前に承知していた関東軍(満州に展開していた日本軍)の首脳は家族をいち早く本土に送り返し、司令部を後方に移して自らの安全を謀った。日本軍に見放された邦人たちは、侵攻するソ連軍に蹂躙され、現地住民たちの敵意に身をすくめながら、戦後を過ごさなければならなかった。

 「秘録 大東亜戦史 満洲篇上」の「闘わざる關東軍」(元毎日新聞牡丹江支局長、P262~)に、こんなくだりがある。

〈地方人は軍命令に従うべし〉
 (広島に続いて長崎に2発目の原爆が投下された9日、ソ連軍が満州への侵攻を開始した。その)開戦第二日目を迎えた牡丹江は、まだ危機が迫ったような感じを与えていない。市民は案外落ち着きを見せていた。しかし、正午近くになると一部に動揺の色が見えだした。軍が命令でその家族を南方(後方)へ避難させだしたからだ。
 これは確かに一大事であった。市民の動揺を防ぐために一般邦人は命令があるまで避難してはならぬといいながら、一方ではこっそり軍の家族を疎開させている。僕(記者)は防衛司令部へ飛んで行って司令官を詰問した。いつも大酒のみのS少将もこの日は神経質に頬をふるわせながら胡散臭そうにいい放った。
 「君は軍の行動に干渉してはいかん」
 「でも、一般邦人はどうするんですか」
 「軍は一定の作戦に従って行動しているのだ。地方人は軍の命令に従っていればよろしい。…」
        …中略…
〈取り残された女学生部隊〉
 「止まれ!」
  と誰何する者がいる。あきらかに女の声だ。
 「日本人だ。君は誰だ?」
  物かげから白いものがすーと近づいて来た。よく見ると女学生らしかった。
 「今ごろ何をしているの?」
 「防衛についているのです」
        …中略…
 軍は自分らではこっそり退却していながら官民には日ごろの防衛案通り、その部署に着かせて責任を負おうとしない。
        …後略…

 引用は以上だ。その後に侵攻してきたソ連兵による乱暴狼藉。日本が自らまいた種とはいえ、怖気をふるうような悲劇が邦人の、とりわけ女性を襲い、酸鼻をきわめた。邦人の男たちは現地召集されて遠方に送られていて、残された高齢の男たちは拱手傍観するしかなかった。
 
・写真4枚:①②は「秘録 大東亜戦史 満洲篇上」、③④はインターネットから
https://twitter.com/nansounotora/status/764704583062917122
・終戦関連Mytweets:https://twitter.com/search?src=typd&q=nansounotora%…2%E6%88%A6

閲覧数995 カテゴリ日記 コメント2 投稿日時2016/08/14 13:08
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