『就労自立を果たす指導法①~日常生活動作編~』上岡一世著 http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/osusumenoissatu/jirit…atasu1.htm という本に次のような事例が出てきます。 わたしは、知的養護で、 養護学校が初めての臨時任用の先生、新採用の先生に 15分程度の研修を週に1回程度のペースでしています。 その研修でこの事例を使いました。 知的養護でも、よくあることですが、 教室の机上でしか使えなくて、 教室の外、社会で通用しない勉強になってしまっていないかを AくんとBくんの事例から考えてもらいたいと思ったからです。 ------------ ここから -------------- ●事例2/A君とB君の買い物学習から A君はことばもあり,計算もかなりできる子どもです。 一方B君は重度でことばもなく,お金の計算はまったくできません。 (中略:Rimbaud) A君はカゴを持つと,さっさと買い物を始めたのですが,献立表などまったく見ていません。 好きな品物を勝手にどんどんカゴに入れていくのです。 レジで請求されたお金は1800円でした。1000円しかないため慌てていま したが, お金の計算ができるといっても,レジで請求されるまで分からなかったのです。 この子の持つ計算能力は,実際の買い物ではまったく役に立たなかったのです。 (中略:Rimbaud) 一方,B君の買い物はというと, (中略:Rimbaud) まず,絵カードを見て,品物を一品だけカゴに入れました。 そして,それをすぐにレジにもっていきました。 (中略:Rimbaud) レジでは135円と請求されましたが,決しで慌てることはありません。 持っているお金を全部カウンターに出し,「ウーウー」と言いながら首を縦に振っているのです。 「取ってください」というサインのつもりだったのでしょう。 レジの人に必要なお金を取ってもらって,残りを財布に入れ,また次の品物を買いにいくのです。 (中略:Rimbaud) B君がA君より早く就職が決定し,会社から高い評価を受けたことは言うまでもないことです。 ------------ ここまで -------------- |