戦後の混乱の中、凛とした姿勢でGHQとの折衝に望み、アメリカ軍に「従順ならざる日本人」と恐れられた、戦後の復興にも尽くした白州次郎。 そして彼の妻であり、能、骨董、隠れ里を巡る旅で、その抜きんでた美意識で世に知られる随筆家・白州正子。
次郎と白熱と正子さん
三田市の名家に祖先を持つ次郎、身長は182cmと日本人離れしたところは体格だけでなく英国ケンブリッジ大学で学んだ「英語力」と英国式マナーを身につけた日本人でした。 殆ど、米国の素人の集団がつくる「日本国憲法」について、日米の間にはさまれ、米国人を「YOU」、日本人を「THEY」と称するほど中立にたって孤軍奮闘する様がノートに残されて展示もされております。 また、「葬式無用」「戒名不要」のみ残した直筆の「遺言書」も展示されています。
平日にもかかわらず、大勢の来賓で展示品を観るには、蟻の歩くスピードであります。 神戸の出身でありながら、芦屋や伊丹にも暮らしながら、記念となる家屋など残っておらず、今は町田市鶴川の「武相荘」にその全てがのこるお二人であります。
「葬式不要」と遺言しても、正子さんは「三田心月院」に白州家の墓をたてております。 兵庫県下に散在していた白州家ゆかりの方のお墓を全て集めております。 そして、謙虚に、入り口にお二人のお墓が並びます。
その墓石も正子さんの美意識の真骨頂であります。 西洋のお墓のような、しかし、五輪の形もしており、また、戒名がないので墓石の表には隆々とした梵語で次郎(不動明王) 正子(十一面観音)を一文字だけ彫っています。 さすが、次郎さんの方がスコーシ高くしてあります。 明治日本女性の品格が伺えます。
2月28日からNHKドラマで放映が予定されております。 三田観光ガイドの白熱は腕によりをかけてお待ちしてます。 「デスティネーション兵庫」 「召しませ三田」 を楽しみにしております。 |