ここ、一週間、悪い夢を見ているかのようだ。特に原発の危機は、東電が元々、抱えていた問題が事態を悪化させてしまったと思う。東電や政府の初期対応の失態は、今後、厳しく検証される必要があると思う。原発問題など普段は隠れていて、見えにくかった日本の諸々の問題が、結果的によく見えるようになってしまった。

　今回の地震は貞観地震以来の大地震・大津波だったらしい。保立道久さんのブログ（「保立道久の研究雑記」http://hotatelog.cocolog-nifty.com/blog/ ）によると、9世紀末の貞観年間前後の時代は富士山の噴火や肥後国地震、播磨国地震など、火山・地震の活動が活発な大地動乱の時代だったらしい。現在も大地の活動が活発な時代に入った可能性が高い。だとすれば、原発の大地震・大津波対策は喫緊の課題だと思う。
　坂上康俊『律令国家の転換と「日本」』（講談社）によると、8世紀末から11世紀末の時代は、地球が温暖化していた時代で、洪水などの自然災害が多発した時代だったとされる。9世紀と21世紀は時代状況は異なるが、自然状況は似ている。

　大相撲八百長問題も、どこかに吹っ飛んでしまった。原発危機に比べると八百長問題など、笑い話で済ませてしまえるレベルの些細な問題に過ぎなくなってしまった。
　暫くしたら、是非、東北巡業をしてもらいたいと思う。そして、震災復興のために、横綱土俵入りをして、しこを踏んで、相撲を取って、東北の大地を踏み固めてもらいたいと思う。