不足しがちな栄養素の代表として挙げられるミネラル。
その理由として、栄養バランスが良い日本食の文化から
どんどん欧米化が進んだことが挙げられます。
インスタント、コンビニ、ファストフードを活用する方も多くなり、日本人のミネラルバランスは危機的な状況と言われています。
日本食はあまり食べない、食事はほとんどコンビニか外食なんて
言うそこのあなた、大丈夫ですか?
■ミネラル不足によるからだへの影響
人間が必要としている基本的5つの栄養素のうちの一つ「ミネラル」。
ミネラルと一言で言っても100種類以上もあり、全てをチェックするのは大変!
まずは、これだけは押さえておきたいと言う主要ミネラル5つをご紹介します。
主要ミネラル不足で起こる症状 |
カルシウム | 成長不良、神経過敏、骨粗しょう症、副甲状腺肥大、腸内環境異常、肩こり |
筋肉のけいれん、腰痛、骨・歯が弱くなる |
マグネシウム | 虚血性心疾患などの心臓血管障害、動悸、不整脈、神経過敏、うつ病、 |
神経・精神障害、循環器障害 |
鉄 | 貧血、頭痛、動悸、疲労感、忘れっぽくなる、乳児では発育の遅れ |
食欲不振、爪の変形 |
亜鉛 | 成長不良、皮膚障害、味覚障害、免疫力の低下、成長発育障害、食欲不振、 |
貧血、皮膚炎、性機能の低下 |
銅 | 貧血、骨折・骨変形を起こす、毛髪異常、成長障害 |
これらの5つは私たちのからだ(血液、骨、歯、髪、神経など)を作る重要な構成要素で、
不足すると骨粗しょう症や貧血などの様々な疾患のもとになります。
特に亜鉛は免疫をつかさどり、体内で300以上の反応に関わる重要なミネラルです。
からだにとってミネラルの必要な量は微量ですが、不足のないようしっかりと摂りましょう。
■ミネラルバランスを整えよう
ミネラルは、腸内での吸収が難しいと言われています。
組み合わせによって、吸収を阻害されることも多いのです。
その代表が食品添加物リン酸塩。(原料表示上は酸味料,乳化剤,pH調整剤と表示されています)
リン酸塩と一緒にとったミネラルは、リン酸と結合して体外に出てしまい、
特に銅、鉄、亜鉛の微量ミネラルなどは吸収を阻害されてしまいます。
より健康的な食生活のためには、加工度の低いもの、無添加、無調整のものを選択すると良いですね。
ミネラルを多く含む食品 |
カルシウム | チーズ、煮干し、牛乳、がんもどき、水菜、桜海老、木綿豆腐、小松菜、モロヘイヤ |
マグネシウム | ほうれん草、アーモンド、干しひじき、玄米、大豆、納豆、カシューナッツ、ごま、桜海老 |
鉄 | あさり、豚レバー、鶏レバー、干しひじき、がんもどき、小松菜、ほうれん草、納豆、しじみ |
亜鉛 | かき、豚レバー、赤身牛肉、ラム肉、たらば蟹、うなぎ蒲焼、納豆、かぼちゃの種、たらこ、ごま |
銅 | かき、ごま、大豆、あずき、いんげん、煮干し、鶏卵、ソバ粉 |
最近は、食事に乳製品、緑黄色野菜、玄米、海藻、ナッツなどを意識してプラスされている方が増えています。
普段の食事に外食やコンビニ食が多く栄養が偏りがちな方は、上記を参考に何かプラスしてみてはいかがでしょうか? どうしても難しい方は、サプリメントなどで補給するのも良いのですが、摂りすぎ注意のものもありますので、
1日の上限表示等を確認して上手に活用しましょう。
医師、栄養士、サプリメントアドバイザーなどに相談し、品質の良いものを選択するようにすると良いですね。
ミネラルは、からだの機能の維持や調整に欠かせない栄養素ですが、体内では作り出せないので、
食品から摂り入れる必要があります。また、摂取量は多すぎても少なすぎてもいけません。
まずは、普段の食事から意識しバランス良くミネラルを含む食品を摂って、健康なからだを作りましょう。
≪参考資料≫
食事でかかる新型栄養失調
からだにいい食事と栄養の大辞典