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2010年08月24日(火) 
最近の水中カメラの性能が上昇したためか、海水中での生物の生態が克明に映し出されるようになった。
先日もタコの母性愛とでもいうべき画像を見た。タコの出産から孵化までを追いかけたもので、母タコは外敵から見つからないような洞窟の天井にいくつもの卵を産み付けて、手足や体を使って卵が海水中の酸素不足にならないように、水流を作り出して、孵化を待っていた。
そして、卵が孵化をすると母タコは力尽きたように死んでしまうのです。
まさに母性愛の見本みたいな場面でした。
タコやイカはその眼の構造が私たちと同じレンズ眼となっていて、その分解能も優れています。
昆虫では一年で出産して、その後母親が死んでしまう例は沢山あります。しかし、大半は産卵をしたらそれっきりで、子供達はその生み付けられた瞬間から自力で生きてゆかねばなりません。
ところがタコは卵の中の子タコが酸素不足にならないように卵内の発育状況を見ながら水流を作り、孵化すると衰えて死んでしまいます。
この一連の行動は性ホルモンの作用なのは違いないでしょうが、ふつうはメスがオスを選ぶときには、生活能力高いオスを選びます。
孔雀の見事な羽根、鶏の真っ赤な鶏冠、魚のベラの体色など、メスはそれらの見栄えでオスを選びます。
ところが、タコはオスメスの区別が吸盤の大きさや数でしか見分けられません。
リチャ-ド・ド-キンスのいう「我々は遺伝子のビ-グル(乗りもの)」という考えから言えば優れた眼を持っているタコのメスがオスを形態から選べないとしたら、産んだ卵を大切に育てる必要があるのでしょう。
暗い洞窟の天井に生み付けた卵が孵るまで、見張りやがてそれだけで死んでしまう。
良い眼というのは餌を取る場合も外敵から逃げる場合もかなり有利ではありましょう。
それだけ優位にあるタコが孵化後に母タコが死ぬのはなぜでしょう。
いささかもったいない生態ではありませんか。
私もこのことについてはバランスの取れた進化ではないと感じていました。
それに気がついた研究者もいたんですね。発情前にそのタコの眼の視神経を遮断したところ、そのタコは孵化後にも死なずに、長生きしたそうです。
寿命、生殖、のシステムのなかに眼からの何らかの連絡があるのでしょうか。

閲覧数948 カテゴリオメメの玉手箱 コメント0 投稿日時2010/08/24 10:57
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