そういうこと、確かにあります。語り口って読者を引き付けるのにとても重要ですよね。
何年か前にフランス史を勉強しようとフランス王朝史1の「カペー朝」という新書本を買って読み始めたんですね。ところが、教科書的な語り口ではなく、学者が書いたとは思えないほど文章に生気があるのです。
著者の背景を見たら、確かに西洋史専門で博士号までもっている人ですが、なんと1999年に直木賞を受賞した、れっきとした作家でした。道理で!
ドイツ史や日本史もこういう人が書いてくれたら、と思いました。
その作家の表現というか、語り口がついつい読んでしまうというのは私にはあります。「二宮金次郎」という人に格別の興味を持っていたわけではありませんが、童門冬二という作家の文章が好きでついつい引き込まれ、もう4分の3まで読んでしまいました。 こいう事ってありますね。今日なんか、読んでてウルッと来た箇所が何度も出てきました。小説なのでかなり脚色はしてるのでしょうが。 伝記物は意外と好きですが、どの時代にどのように生きたかというのが興味が沸きます。それでも作家の価値観も入り込んでいるのでしょうが、面白いです。 二宮金次郎の枯れ木を背負って本を読む姿の銅像がどこの小学校 にも必ずあったのに、今は見かけませんね。なぜかしら?時代に合わなくなったのかな?写真は厳しい環境の中でたくましく育つ雑草。二宮金次郎のような草です。 |