第2関門~鳥の胸山 0:45(6:48) ~ゴール 1:06(7:54) 第2関門を過ぎると、最後の急登、鳥の胸山(1207m)が待ち構えています。 第2関門の標高が690mですから、500m以上登ることになります。 スタート前は、「最後にこの登りを登る体力が残っているかなあ」と 心配していたのですが、体調が回復してきたこともあり、 何とかいけそうです。もともと登りは得意なので、 結構先行の選手を抜かしながら登っていきます。 45分で登り切り、そのまま最後の下りに入って行きます。 1.5キロほど山道を下ると、あとは林道の下りです。 靴の中に木の枝が入ってしまったようで、足にあたります。 ただ、計算すると、8時間切りできるかどうかギリギリのところなので、 立ち止まって靴を脱いでいるヒマはなさそうです。 靴の中で指を動かして、なんとか土踏まずに枝を追いやって走ります。 林道の下りは着地衝撃が大きいせいか、しばらく走ると、 左脚の腸けいの辺りが痛み出し、どうにも耐えられず立ち止まりました。 目標の8時間切りが危なくなってきました。 富士五湖ウルトラの最後の状況とそっくりです。 しかし、ここであきらめて歩いてしまっては、富士五湖の二の舞です。 たとえ8時間を超えてしまっても、今回は最後まで精一杯の努力をして 走り切ろうと思いました。 脚の痛みを堪えつつ、とにかく一歩一歩、前に進みます。 ガーミンを見ると、39キロ。ゴールまではあと2キロ強のはず。 「脚が痛いと思わなければいいんじゃないか」と思って、 何か楽しいでも考えようとしますが、思いつく楽しいことと言えば、 早くゴールして温泉に入ることくらい。 すると、道の傍らに距離表示が。「あと3キロ」 ゲッ、マジですか。ゴールが遠ざかりました。 それからゴールまでは歯を食いしばりながらひたすら我慢の走り。 ゴール会場が近づくにつれ、先にゴールした人達が 「頑張れ、あと少し」と、声をかけて応援してくれます。 ようやくゴールゲートが見えてきたその時、脚の痛みがフッと消えました。 いままでの痛みは何だったのでしょう。人の身体って本当に不思議です。 ゴールテープを切って歓喜のガッツポーズ。 時計はまだ7時間台。目標の8時間切り達成です。 |