この辺りになると、完全に人がバラけてきて、思うように走れます。 2回の試走でコースも、路面の状態も分かっているので、 思い切って飛ばします。 途中で滑ったり、バランスを崩したりしながら、 それでもスピードは緩めずに走り降ります。 ちょうどスキーのような感じです。 途中の平丸分岐までは試走のベストタイムが18分。 時計を見るとあと少しで18分になりそうです。 ここで遅れるわけにはいきません。 まだか、まだか、と思いながら走ると、コース案内の係員の姿が。 平丸分岐をちょうど18分で通過。 あとはゴールまで一気に下ります。 下り始めのつづら折りで、両足の内転筋が攣りそうになりました。 とまってストレッチをしているヒマはないので、 ステップを小刻みにして負荷を下げて回復を待ちます。 前に選手が見えてきました。だんだんと追いついて、 しばらく走ると、「行きますか」と言ってパスさせてくれました。 ここからさらにペースを上げます。 勢いがつきすぎて一回転したりしながらも、すぐに起き上って走ります。 ウェアもザックも、泥だらけ。 はっていた絆創膏はまた剥がれてしまいました。すごい状態です。 こんないい気象条件に恵まれ、6時間切り目前まで来ているのですから、 このチャンスを逃すわけにはいきません。 トレイルを下り切ると、トンネルを抜け、ゴールまであと1キロ。 時計を見ると5時間50分。何とか5時間台でゴールできそうです。 最後の岩場を抜け、休暇村に戻ってきました。 応援の人たちが鈴なりになっている「花道」をくぐり抜け、 両手を高々と突き上げてゴール。 5時間55分47秒。会心の6時間切りゴールでした。 |