ところが、右脚の痛みは治まるどころか、だんだんひどくなってきて、 23キロ地点ぐらいで、堪えきれずに立ち止まり、 路側で屈伸をして、脚をマッサージしました。 この時点で、3時間1ケタで走ることはほぼ不可能だな、と思いましたが、 それでも、制限時間の3時間半で走るにはまだ時間的余裕があります。 しかし、私にとって別大は、単に完走すればいいレースではなく、 シーズン唯一の、記録を狙って走るレース。 既に今シーズンは、練習レースの大田原マラソンで3:26、 年の瀬マラソンで3:14で走っていますので、 いまさら3時間半で走っても意味がありません。 何より、こんな早くから脚が痛むのは練習でもなかったことなので、 あと20キロ近くも走りきれるのか、仮に走りきったとしても、 脚に大きなダメージを残すことにならないか、と心配しました。 幸い、25キロ手前でリタイアしてショートカットすれば、 ゴール地点の陸上競技場までは歩いても近いので、 中途半端に頑張ってリタイアするよりも、ここで止めようと決心。 道路脇に立っている競技委員にリタイアすることを告げ、 チップをはずしてもらいました。 瞬間、心に去来したのは、悔しさよりも、何ともいえない寂しさです。 「運動神経のない自分が、1回きりのつもりで始めたフルマラソンを、 よく20回も完走して、こんな大会に出るまで頑張ってきたよなあ。」と、 しみじみと思いました。 と同時に、 「あー、もう別大を走ることはないだろう。 記録狙いのフルマラソンはこれで最後だな。」と感じました。 |