大会最終日、3日目。 この日の朝食は5時。 朝食を食べ、支度をして、ご来光を見に山荘の外に出ます。 既に辺りは明るくなりはじめており、槍ヶ岳のシルエットがクッキリ。 5時半過ぎ。雲海の中から朝日が昇ってきます。感動的な眺めです。 ご来光を見た後、6時に最終CPの横尾山荘を目指してスタート。 私以外の4人は、槍ヶ岳山荘から槍平を経るルートですが、 私は一人別コースで、南岳から大キレットを経て、北穂高岳に登り、 涸沢を下って横尾に向かいます。 横尾までのコースタイムは10時間半。横尾山荘の通過制限時間は14時なので、 8時間で行けば間に合います。渋滞さえなければ大丈夫なはずです。 大喰岳、中岳、南岳と順調に来て、よしよし、と思っていましたが、 南岳を過ぎて大キレットに入ると、南岳からの登山客が合流して、 一気に混み始めました。 このルートは、海外観光客にも人気があり、特に中国・韓国では、 一種のステータスになっているらしく、大人気だそうです。 この日も、20人ぐらいの中国人団体客が大キレットで大渋滞を引き起こしていました。 どうみても素人のでっぷりしたおばちゃんもいて、 岩場や鎖場では、自分の身体を持ち上げるのにも苦労している始末。 落石も引き起こすので、うっかり近づけません。 日本人ガイドがいないので、なかなか言葉が通じず、パスさせてくれません。 長谷川ピークのあたりでは、向こうから人が来ることもあって、 完全にストップしてしまいました。 これはまずいぞ、と思い、対向者を待っている間に、 中国人団体客と英語でコミュニケーションをとり、 数人ずつパスさせてもらうことに成功。 北穂高岳への岩稜の登りでようやく渋滞を抜け出しました。 10:12に北穂高小屋に到着。やれやれ、これで何とかなりそうです。 槍ヶ岳を望む「雲海テラス」でカレーとコーラで一服した後、 すぐ上の北穂高岳山頂(3106m)へ。 山頂は360度の大パノラマ。まさに「ザ・北アルプス」という感じです。 ここから涸沢まではガレた下り。怪我しやすいので慎重に下ります。 高度が下がり、太陽が高くなるにつれて暑くなってきました。 11:30に涸沢小屋に着いたところで、ソフトクリームを食べて、 タイツを脱ぎ、上もTシャツに着替えました。 後は横尾まで一気に下りますが、結構、対向者が多いので、 それほどスピードは上がりません。 13:11に横尾山荘に到着。何とか通過制限時間に間に合いました。 私が最終の通過者ということで、 昨日槍ヶ岳山荘に一緒に泊まった大会スタッフがスイーパーとして、 一緒にゴールを目指します。 私の嫌いな平地の道でしたが、先を走って引っぱってもらったおかげで、 途中、ソフトクリームが有名な徳澤園で休憩した他はしっかり走って、 14:25に上高地・小梨平キャンプ場に無事ゴール! 2泊3日の大会を予定通りに完走することができました。 多くの参加者はこの日に帰ったようですが、私は上高地泊まり。 宿泊予約をしていた上高地アルペンホテルに向かいます。 アルペンホテルの泊まりは、ハイカーズルームという男女別相部屋。 2段ベッドが5つ入っていますが、結局、4人しか客がおらず、余裕でした。 14:50にチェックインし、早速風呂で汗を流した後、18時から夕食。 信州牛や信州サーモン、地ビールなど、下界ならではの充実した夕食を堪能しました。 その後、ホテルのラウンジにあった「岳」を1巻から14巻まで、 ビールを飲みながら読破。 北アルプスが舞台なので、臨場感がありました。 |