長崎出身で10年前に102歳で亡くなった祖母の得意な料理は、「長崎チャンポン」と「水餃子」。 チャンポンは牛すじ肉から出汁をとるところから始まる麺以外は全て手づくり。 大盛の野菜や海老・たこも楽しみでしたが、出汁がらの牛すじの甘露煮も余録のごちそうでした。 「水餃子」は、小麦粉から皮づくり。昔は「餃子の皮」なんてなかったですから。 ジューシーな合わせミンチ中心の具いっぱいの大振り餃子に、ウスターソースをかけてフーフーいいながらほおばるのが楽しみでした。 この技は引き継がれて、お婆ちゃんが高齢で治療のため入院してからは、もっぱら家族総出のイベントになりました。 祖父母は満州鉄道関係の仕事をしていて、終戦後着の身着のまま日本に苦労して戻った引き揚げ者。 「お婆ちゃんの水餃子」のルーツは満州にあって、関東軍の引き揚げ者が宇都宮で作り始めた「宇都宮餃子」と同じです。 以前に宇都宮で出会った「餃子」は、さっぱりした食感、ジューシーな味わい、まるで自宅で鍋を囲んでいるかのような錯覚を覚えるくらいでした。 お婆ちゃんバージョンから変わったのは、皮がスーパーの市販品になっただけではありません。 牛豚ミンチを使っていたのが鶏肉に。これがあっさりとしてとても美味。 ニンニクは使わずニラやニンジンなどの野菜をいっぱい混ぜた餃子のネタ。 少しだけ寝かせて一気に包み、土鍋で加熱してできあがり。 食べ過ぎて今朝は胃が重たかった..(--; |