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2013年07月04日(木) 

○閉じた地域の開かれたネットワークの存在

 SNSはまさに、地域の「信頼・規範・ネットワーク」を誰の目からも可視化させ、人々の目をそれに向けさせることにより、心豊かな生活感の向上をもたらすための道具であるといえる。巨大なネットワークに育った「ミクシィ」が、サイトの信頼性の欠陥から多くのトラブルに見舞われたり、各地の地域SNSが期待される規模に達することなく伸び悩んでいる中、人と人との絆が持つ能力に注目した設計思想や運用方法を取り入れて、突破口を開こうという地域SNSも誕生している。それらの取り組みは、SNSをネット上の個人同士の繋がりとしてのみ捉えるのではなく、ネットと現実の地域社会における人間関係を相互に活用するなど斬新な試みをはじめて注目されている。

 例えば、兵庫県下を対象エリアとした地域SNS「ひょこむ」は、完全招待・実名登録・実在保証などによって、悪意のある人物のネット侵入を防いでいる。招待をした人が招待された人が申請したプロフィールを確認してから承認を行う仕組みは、これまでのSNSでは放置されていた紹介者の積極的関与を促している。紹介者は「後見人」と呼ばれ、その後のサポートやトラブルが起きたときの対応にあたってもらう。

 このように、従来は軽視されていた参加者間の関係性が持つ能力を顕在化して運営に役立てるという試みは、運営負担の分散化という直接的なメリットだけでなく、トラブル抑止力としての効果も小さくない。地域SNSがより安定して成長するためには、単に身近であるという要素だけでなく、地域の人材のつながりを活かし、その成長を促す多様な仕組みや仕掛けを組み込むことが必要であると思われる。


○地域SNSにおけるアクセスコントロールの必要性

 さほど広くはない地域という場を基盤とするSNS故の悩みが、ネットの中に現実の地域のしがらみが浮き彫りになってしまうことである。自分にとっての良縁だけを選んで招待し、気のあう仲間たちのみを友達リンクしていても、他人の縁の中に天敵がいたり、過去に痛手を受けた相手がいたりすると、サイトにログインすることすら恐怖に思えてくる。全国規模のSNSなら無視していれば触れることもない相手も、地域SNSでは過誤できない距離感を感じてしまうのである。

 地域SNSではこの問題を解決するために、相手のID番号によるアクセス拒否だけでなく、より詳細なアクセスコントロールが要求される。日記(ブログ)やコミュニティへの個別の書き込みに対して、「サイト外部公開」「サイト内部公開」「友人のみ公開」という公開制限を設定したり、それぞれの属性でコメントの可否制限ができるようになっているサイトも見られるようになった。こうすれば、情報によってきちんと読み手や書き手が限定できるので、安心して発信することができる。

 外部からはほどよく開かれたネットワークを、内部にはほどよく閉じた環境づくりが地域SNS運営の「ほどよい案配」と言える。

2013年07月02日(木)

閲覧数551 カテゴリ出版 コメント0 投稿日時2013/07/04 06:20
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